今週のクウガ

-EPISODE 46-

≪天晴れ、一条さん階段落ち!…が、しかし……≫

先週はクリスマスイブ、今週は大晦日。今まであまり考えたことなかったけど、ちょうど1週間違いなのですね(だからどうだってもんでもないけど)。でも、大晦日もクウガは通常バージョン、とはいえ、一条ファンとしては手に汗握る展開で、20世紀を締めくくるドキドキ体験でした。

再度電気ショックを受けてクウガをより強化しようと思っていた矢先、パワーアップしたガドルとの戦闘で意識不明の重体に陥った五代君、桜子さんの説得だけでは椿先生が動かないとみるや(?)自分で心停止状態にしてまで電気ショックを求めた、というのは天晴れ。でもま、ヒーローなんだからそのくらいしてもいいだろ、とあっさり流してしまうのって冷たいかしら?(^^;) でも、五代君お目覚めに当たっての桜子さんの台詞「もぉ、おやつの時間だよ」っていうのは気に入りました。桜子さんと五代君は恋人同士という説もあるけど、私はどっちかっていうと桜子さん疑似母説(そんなのあるのか?)を採りたい感じがします。

しかし、そんな五代君の状況を知らない一条さんと捜査本部の皆さん、自分たちでグロンギをやっつけるしかない!と決死の覚悟。凛々しかったですねぇ、一条さん(*^^*) マーキング弾のレーダーでドルドの居所は判明するし、ちょうど折良く科警研からは榎田さんの神経断裂弾が届くし、ついに警察も一矢を報いるか!? とワクワクしました。それなのに、薔薇女ったら「リントの戦士の匂いがする」なんて、ドルドとガドルに教えちゃうなんてひどいじゃない!あ、でも彼女には一条さんの匂いがわかるのね…って、もしかしてフェロモンだったりして…(^^;) やっぱり薔薇女も一条さんのことをそれなりに意識(意味合いはかなり複雑でしょうけど)してるんじゃないかなぁと思います。

さて、いよいよ決戦の場に到着した一条さん、杉田さん、桜井さん。三人じゃちょっと心許ないんじゃないの? と思ったらそれどころではない、飛び去っていったドルドとアリーナに残っているはずのガドルと、二手に分かれて追うことにしちゃったのね〜(^^;) しかもクウガをさんざんにやっつけたガドルを単独で倒そうっていうのは、一条さん、ちょっと自信過剰では? でも、もしかしたら、だからこそ一条さんはガドルを自分の手で倒したかったのかも知れません。「五代の仇っ!」ってね。んで、ドルドは逃げるつもりならもっと遠くまで飛べばいいのに、なぜか杉田さんたちにあっという間に追いつめられて、神経断裂弾を雨霰と浴びて、人間体に戻ってお亡くなりになりました。おお、けっこう効き目あったのね! しかも人間体で死ぬと爆発が起こらなくてなかなかいいじゃん(^^) ってその効果までわかってたんでしょうか? まあ今回三人が「追い込みポイント」を全然気にしないで発砲したところをみると、理論上はそうなるっていう話だったのかもしれませんね。恐るべし、榎田女史!!

そしていよいよ一条さんVSガドル。不意打ちの一撃で吹っ飛ばされた一条さん、アリーナの階段を頭を下にしてゴゴゴゴゴンと落っこちながらも確実な射撃で見事3発命中!! 蒲田行進曲のヤスなんてメじゃない階段落ち、スタントなしのハードなアクションはオミゴトでした!(この芸当はオダギリジョーには真似できまい…)だけどね、どうせ撃つなら弾倉が空になるまで全部打ち込むべきでした。何しろガドルは怪人体のまま倒れたわけで……それって、絶対どんでん返しの伏線よぉ〜一条さん、とどめを刺さなきゃ駄目〜〜っ!! …でまた、薔薇女が計算されたタイミングで登場して一条さんを惑わすのですよね(^^;) きっと彼女が来なかったら仕留めてたんだよね。でも、一条さんもある意味薔薇女に魅せられてる(?)ところがあるので、ついそっちに目が行っちゃうんですよね、きっと。だけど、そこまで意識しあってるんだから、いい加減「B-1号!」って呼はないで「君の名は?」って聞いてみたらどうよ?と思ってしまうのでした。私だって、バルバ=薔薇女のフルネーム知りたいですよ、一条さん。

「リントは我々と等しくなるだろう」と言われた一条さん、無言で見つめ返すだけだったけど、「我々人間はお前たちのように殺戮をゲームとするようなことはない!」くらい言い返して欲しかったです。でも、そうとも言い切れない昨今の現実を踏まえて、黙るしかなかったのかなぁ…まあ、悠長にそういう問答をやってる場面でもなかったわけで、例によって薔薇女は言いたいことだけ言うとくるりと背を向けて行ってしまうのですが、ここで一条さん、なぜか引き金を引けない! 以前目の前で傷口がふさがっていく様子を見てるから躊躇したのか(でも、今持ってる銃は必殺の神経断裂弾入りなのよ!)それとも、なんだかんだ言っても結局いつもグロンギに関する情報を与えてくれる薔薇女を生かしておいた方が得策と思ったのか、はたまた撃ったら死んでしまうことがわかっているから撃つに忍びなかったのか、難しい三択予想ですが、これはきっと一条さん自身も整理できてない混沌とした感情なんじゃないかなぁ… 復活したガドルに捕まって絶体絶命の状況で、一条さんの目は去っていく薔薇女を追い続けていたわけで、惚れているとまではいわないけど、気になって気になってしょうがない、彼女が登場するとつい目が吸い寄せられてしまう、っていうのは、実はかなり恋の初期症状、惹かれてる状態じゃないかと思うんだけどなぁ…今まで女の子を寄せ付けなかった一条さんが、初めて心を奪われた(?)女性(?)が仇敵グロンギだったっていうのも、なかなか深いと思うのですが。

ともあれ、お約束の復活を遂げたガドルに追いつめられた一条さんを、間一髪で助けに来たのは、これまたお約束の五代君。パワーアップして自信満々でガドルとの戦闘を開始したわけですが、これが思ったよりめざましい強さではなかったところが、なんだか頼りない…(^^;) だって、クロスカウンターキック(そんなのないって?(^^;))で双方倒れて、ガドルは立ち上がって再び向かって来ようとしたのに、クウガは起き上がれなかった。まあ、ガドルが立ったのは断末魔のあがきとも考えられるけど…… でも、なんとなく、これでダグバに対抗するのってちょっと辛いかも、と思わせるものがあって、そう思ってたら、案の定予告編で「どうしたの?もっと強くなってボクを笑顔にしてよ」なんてダグバにからかわれてたしね。もちろん、今回最後に変身した黒いクウガは赤の色変わりモデルであって、予告されてる「アルティメットフォーム」の黒クウガとは違うから、ダグバとの最後の決戦までまだまだステップがあるということなのですね。ここまで来たらもう一条さんの生け贄という流れもないと思うので、「クウガ、がんばって早く強くなってね(^^)」と気楽に見守ることにしましょう。最終回まであと3回!!

と、メインストーリーはこれでいいとして、個人的な注目は、前回から続く榎田さんの「母の危機」の解決編へ。「サユルくんがママ嫌い、ママはダメって言ったの?ボクは淋しいと思ったけど、親が嫌いだともダメな親とも思ったことはなかったヨ」ジャンのカタコトが心に染みました。そう、子供ってほんとに切ないくらい親を愛してくれているのです。だからそれを信じて、自分もまた子供のことを心から大切に思っているってことをちゃんと伝えていかなくちゃいけない。仕事で時間がないことは、親子の絆を断つものではない、自分の仕事に誇りを持って一生懸命にやっていたら、それはいつか子供にも伝わる。そして、子供のために「自分のできる範囲で無理をして」あげられればそれで十分伝わるはず、できもしないことを約束したり、ごまかしたりするより、誠実に子供と向き合うことが大切……まさにそう考えて、こちとらがんばって母親やってるんだよねぇ…と涙ぐんでしまいました。五代君の「俺は俺にできる範囲の無理をしてるだけだよ(^^)b」という台詞は、グロンギとの戦いだけでなく、人生のあらゆる場面に対する教訓であったのですね。まあ、現実にはサユルくんのようにすぐに子供が解ってくれるか、っていう問題はありますが、ベースとしてこの思想は大切。スタッフの皆さん、よくできました(^^)b

というわけで、最後に薔薇女と白服の場面、
「究極の闇を始めるよ(^^)」との台詞と共に、ついに白服=ダグバ人間体の素顔がアップに!! ………えーーーー!君、そういう顔だったのぉ……

それでは恒例の、今週の「ついつい目がいっちゃったこと」

一条さんと薔薇女の4度目の対峙、相変わらずお二人ともアップに堪える美しさでした(^^) ところで、一条さんってもしかして、薔薇女の怪人体を見たことあるんじゃないかな? この前薔薇女にやられたとき、現場に薔薇の花弁が散ってましたよね? その前には腕だけ怪人体になってる姿も見てるし…それでも惹かれてしまう一条さんって、けっこう業が深いかも…(^^;)
一条さんって、あれだけ強くてかっこよくて心身共に逞しいのに、なぜか倒れて助けられるシーンが多いのですよね〜。へろへろ五代君に助けられるのはなんか心外なんだけど、でも強くてきびきびした一条さんと傷ついてはかなげな一条さんのギャップというのはかなりぐっとくるものがあります(*^^*) 苦しげな表情とかほっと安堵の吐息をもらすところとか美しくて、守ってあげたい!と思うけど、こういう弱みは五代君にしか見せないってところがニクイんだな…
ガドルはやっぱりなかなかな騎士道精神の持ち主だった!?(笑)クウガが変身してる間に倒れた一条さんにとどめを刺すこともできたのに、変身終わるまで礼儀正しく待ってるなんて、ほんとに立派です。さすが昆虫の王様! そして一条さんも、すっかり安心して「五代、雑木林が追い込みポイントだっ!」なんちゃって自分はそこでじっと決着がつくのを待っているのね…銃を拾って援護に行かないわけ?(^^;)
ダグバ君……うーん、悪いが言っちゃおう。正直、もっと繊細で陰りと静かな迫力がある美形青年を期待してました(^^;) 声はなかなかいいと思ったんだけどねぇ…いや、キレイじゃないとは言わないけど(トム・クルーズ系の顔だよね)究極の闇をもたらす「死の大天使」っていうイメージじゃない。あのビーバー前歯の笑顔は軽いよね。でも、ここまでハマったキャスティングしてるんだから、きっと制作サイドとしてはこの顔がイメージだったのでしょうねぇ…(タメイキ)
じゃあ、どんなんだったらいいのか?っていうと実は難しい。キャラクターのイメージとしては、エヴァのカヲル君と思ってたんだけど、実在の役者だと誰だろう? いっそ七森さんに、男装で二役やって欲しかったな。キレイだろうなぁ… そうそう、古い例だけど、TV版「ねらわれた学園(原田知世)」の敵ボス・京極少年を演じた本田恭章はなかなかキレイで迫力ありました。古すぎて誰もわかんないか……(^^;)
ガドルと決着をつけて戻ってくる五代君を、独り車に寄りかかって待っている一条さん、不安と心痛と信頼と希望の間を揺れ動いている感じで素敵でしたね。そして無事戻ってきた五代君と交わす笑顔の爽やかさ! ほんと、五代君がうらやましい限りです。
榎田さんをマンションの玄関で「グッドラック(^^)」と送り出したジャン、実はあとでドアの前まで行って密かに見守ってたところがなかなかニクイね! ジャンの気持ちは、榎田さんの上にあるのか、それともサユル君を自分と重ねているだけなのか、まだちょっとわかんないけど、ロマンス不足のクウガ世界においては、是非大人の恋に発展させて欲しいですね〜♪

-2000.12.31 放映-

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